★ 何度も言うが、英国のEU離脱問題。最後の「断末魔」の ”雄たけび” 状態に入ったと見れる。

● これも何度も言うが、半年前にここで私が「結局、合意なき離脱に突入」説を書いたのに対し、「英国人の知恵で最後には上手く纏めるのでは?」意見が結構あったが、済みませんが、恐らく違ってましたね。

● もはやメイ首相は、保守党強硬派に組みし「玉砕」路線に徹しってしまっている。ということで「玉砕」必須。

● 半年前に皆さんが「賢いイギリス人だから、最後は纏める?」と言っておられたのが、何故そうでなく終わりそうかというと、やはり、英国(日本もマネしてこれだが)の議員内閣制の欠陥が大きく出ているとしか言いようがなかろう。

● これも前にも書いていることだが、議員内閣制は、国民の投票で選ばれる議員が首相になったり、大臣になったりする。いわば選挙のことが第一の人が、立法府だけでなく「行政府」を支配するのである。必ずしも3権分立になってない。言葉は悪いが選挙で人気議員を選ぶという「愚民政治」が立法と行政を支配するのだ。これでは「愚」の立法と「愚」の行政になる。

● 一方、米国のような行政府の長である大統領を国民が直接選ぶ政治では、トランプのようなバケモノが大統領になるリスクはあるが、行政の各省大臣は日本のように「アホ議員」が順番待ちで就任するのではなく「政治任用」といって、議員でない「プロ人員」が任用される。立法府と行政府が見事に分権されている。しかし、これも現在の米国の国境の壁での政府閉鎖などの立法府と行政府の激突を産むなど、欠陥もある制度だ。

● ということで、英国のEU離脱問題での「玉砕」は、英国人の「賢さ」では補われない議員内閣制の根本的欠陥が大きく露呈したものであろう。メイ首相ら議員の閣僚は、英国がどうなるかでなく、自分の政治的ポジションだけを考えているのみである。集団で玉砕。・・・日産でなくても、全てのビジネスは英国から早く脱出するが勝ちだ。  Nat